七首大蛇のおはなし

この父上と呼ばれた男は、石渡兵部大輔光氏と言い、この池子村の有力者で剣の達人、村人たちの信頼も厚い。
俊光はその息子で弓の名人である。

光氏の家に光氏親子と村一番の怪力男、岡本左馬正信氏、村の長老で犬の桐丸の飼い主、星谷刑部大輔勝頼、手先が器用で縄の名人、古池大進信光、槍の使い手、台池右京純光、が集まり蛇退治の相談をしました。
村の長老勝頼が、「夜明け前、蛇の寝込みを襲ったほうが動きが鈍く攻撃しやすいでしょう。」と提案しました。
六人の勇士と、勝頼の愛犬桐丸はその日の夜明け前、「浦郷庄の小池」を目指しました。
六勇士がそれぞれの持ち場につこうとした矢先、人の気配を察した大蛇は鏡のような水面から突然、七つの首を高く現し、その赤い目であたりを見回した。

そして、大人の一抱えもありそうな胴体をくねらせ、谷のほうへ這い出してきた。

   
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